食卓でりんごを切っていると、わんちゃんがそばに来てじっと見ている、ということはありませんか。
犬にりんごを与えてよいかで迷っている方に先にお伝えすると、りんごは与えて大丈夫な果物です。
ただ、種と芯は外す必要がありますし、ジュースやお菓子になるとまた別の話になります。
そこを知らないまま食卓から分けると、果物を足したつもりが砂糖を足していた、ということが起こります。
この記事では、外す部位、量の決め方、その子に合った切り方、食べてしまったときに見るところまでをまとめました。
読み終わるころには、今日の食卓のりんごから、わんちゃんのぶんを取り分けられるようになるはずです。
犬にりんごを与えても大丈夫です
結論からお伝えすると、犬にりんごを与えて問題ありません。
ただし守っていただきたいことが3つあるので、先にそれをお伝えします。
- 種と芯を外すこと
- 小さく切ること
- 1日に渡す量を決めておくこと
この3つを知らないまま食卓から取り分けると、どうなるでしょうか。
りんごの果肉そのものではなく、種や大きさのほうで、わんちゃんが体調を崩してしまうことがあります。
りんごはわんちゃんに与えてよい果物で、果肉も皮も使えます。
果肉は、犬が食べてはいけない食材として挙げられる果物ではないためです。
一方で種は、犬に食べさせるものではないので、こちらは必ず外します。
たとえば食卓でりんごを八等分して配るとき、芯のついた1切れをそのまま渡してしまいがちですよね。
芯を斜めに切り落としてから縦に4つに切れば、1口の大きさが4分の1になります。
同じ1切れでも、そのまま渡すのと切り直すのとでは、わんちゃんの口に入る大きさがまるで変わります。
つまり与えてよいかどうかで迷う必要はなく、迷うとすれば部位と大きさと量のほうです。
ポイント
りんごを取り分けるときは、芯を落としてから切ってください。
犬にりんごを与えるときの量の目安
では、どれくらいまでなら足してよいのでしょうか。
りんごは与えてよい果物ですが、量の線だけは必要です。
ここでは、量の決め方・毎日あげるときの決めごと・食べ過ぎたときに起きることの3つをお伝えします。
- 量は主食から逆算する
- 毎日あげるなら、1日の合計を家族で決めておく
- 食べ過ぎるとうんちがゆるくなることがある
量の目安を持たないまま体によさそうだからと足していくと、主食で足りていたはずの栄養の割合が崩れて、ごはんそのものを残すようになる子がいます。
量は主食から逆算する
りんごの量は、体重から決めるよりも、いま食べている主食の量から逆算するほうが確実です。
同じ体重でも運動量や年齢によって主食の量は変わるので、体重だけでは決まらないためです。
まずフードの袋の裏にある給与量の目安を見て、いまの1食分が何gかを確かめてください。
たとえば1食で主食を50g食べている子なら、その1割にあたる5gがりんごの上限になります。
八等分した1切れをまるごと渡すと、この何倍もの量になってしまいます。
すりおろして小さじ1杯が、だいたい5gです。
秤を出さなくても、スプーン1本で量を決められますよね。
主食の1割までにして、そのぶん主食を減らす。
この形にしておけば、体重が違っても同じ考え方で使えます。
毎日あげるなら、1日の合計を家族で決めておく
毎日あげること自体は構いませんが、1日に渡す量を小皿に取り分けて、家族全員に見えるようにしてください。
りんごは食卓に出る果物なので、家族がそれぞれ少しずつ渡すと、1日の合計が誰にも分からなくなるためです。
たとえばおじいさんが八等分の1切れを渡し、そのあとお子さんがもう1切れ渡したとします。
どちらも少しだけのつもりでも、わんちゃんが食べた量は2切れになります。
朝のうちに1日分を小皿に取り分けておけば、その皿が空になった時点で今日は終わり、と家族全員に伝わりますよね。
毎日かどうかよりも、1日の合計が家族で共有できているかで考えてみてください。
食べ過ぎるとうんちがゆるくなることがある
量が多いと、うんちがゆるくなる子がいます。
りんごは水分の多い果物なので、量が増えるとそのぶんだけ水分も一緒に入るためです。
たとえば主食を1食50g食べている子に、目安の5gではなく八等分の1切れをまるごと出したとすると、量は何倍にもなります。
りんごは甘くて喜ぶので、おいしそうに食べる顔を見ると、つい2切れ目を渡してしまうこともありますよね。
目安を超えた量を食べてしまったときは、次の食事を軽くして、うんちの様子を見てあげてください。
犬にりんごを与えるときに外す部位
では、りんごのどこを使って、どこを外せばよいのでしょうか。
りんごは、まるごと使える果物ではありません。
使うのは果肉と皮で、外す部位が3つあります。
- 種と芯は必ず外す
- 葉と茎も外す
- 皮はむかずに使える
外す部位を知らないまま1切れをそのまま渡すと、果肉ではなく種のほうで危ないことになります。
| 部位 | 使うか | 下ごしらえ |
|---|---|---|
| 果肉 | 使う | 2〜3mmに薄く切る、またはすりおろす |
| 皮 | 使う | むかずによく洗って薄く切る |
| 種 | 外す | 芯ごと斜めに切り落とす |
| 芯 | 外す | 包丁で三角に落とす |
| 葉・茎 | 外す | 手で取り除く |
種と芯は必ず外す
種と芯は、1粒も残さず外してください。
りんごの種にはアミグダリンという成分が含まれていて、犬に食べさせるものではないためです。
人がりんごを食べるときも、種は口に入れずに残しますよね。
わんちゃんは、自分で種だけをよけることができません。
たとえば八等分したりんごは、内側に芯が三角形に残っています。
包丁を寝かせて芯を斜めに切り落とすと、種も一緒に外れます。
1切れに1粒か2粒ついていることがあるので、切ったあとにまな板の上で確かめてください。
果肉だけを使う、と決めておけば、毎回迷わずに済みます。
葉と茎も外す
葉と茎がついていたら、果肉と分けて外してください。
葉と茎は果肉と違って繊維が固く、噛み切れずに飲み込んでしまうためです。
たとえば箱入りのりんごは、1個に1枚か2枚の葉がついたまま入っていることがあります。
食卓に出す前にまとめて外しておけば、6個入りの箱でも1分かからずに済みますよね。
床に落ちたものをわんちゃんが拾ってしまう心配も、ここで消えます。
使うのは果肉と皮だけ、と覚えておいてください。
皮はむかずに使える
皮はむかずに、そのまま使って構いません。
皮に犬が食べてはいけない成分はなく、気をつけるのは固さと、表面についているもののほうだからです。
たとえば直径8cmのりんごなら、皮ごと2〜3mmの薄さに切れば皮の固さは気になりません。
皮をむくと1個あたり2〜3分の手間が毎回かかりますが、流水で30秒洗って薄く切るだけなら、その半分の時間で済みますよね。
皮をむく手間は省いてよく、そのぶん洗うことと切る厚さに気を配ってあげてください。
注意
種と芯は外しますが、皮は外さなくて構いません。
犬が食べやすいりんごの切り方
りんごでいちばん気をつけたいのは、量でも品種でもなく大きさです。
切り方を4つに分けてお伝えします。
- 丸のみする子には薄く切る
- 迷ったら薄いいちょう切り
- 子犬とシニアの子にはすりおろし
- 食べない子は切り方と温度を変える
大きさを合わせずに出してしまうと、噛まずに飲み込んで喉に詰まらせることがありますが、これはりんごそのものの危険ではなく、切り方で防げる危険です。
丸のみする子には薄く切る
よく噛まずに飲み込む子には、噛まなくても通る薄さまで切ってください。
噛むことを前提にした大きさは、噛まない子にとっては、そのまま飲み込める大きさになってしまうためです。
たとえば八等分した1切れは、小型犬にとっては一口では入らない大きさです。
それを2〜3mmの薄さにスライスすれば、1枚が口の中で簡単に折れる厚さになります。
切り方はその子の食べ方に合わせるもので、すべての子に同じ形を出す必要はありません。
迷ったら薄いいちょう切り
どの切り方にするか迷ったら、薄いいちょう切りを選んでください。
薄ければ噛み切れますし、小さければ飲み込んでも詰まらないので、2つの危険を同時に外せるためです。
たとえば直径8cmのりんごを2〜3mmの輪切りにして、芯を落としてから4等分します。
1切れが2cm四方ほどになるので、小型犬でもそのまま口に入れて噛めますよ。
迷ったときの決まった形として、薄いいちょう切りを覚えておいてください。
子犬とシニアの子にはすりおろし
子犬とシニアの子には、形を残さずすりおろして出してください。
どちらも噛む力や飲み込む力が成犬とは違うので、形のあるものは負担になるためです。
たとえばおろし金で皮ごとすりおろして、小さじ1杯ほどをごはんの上にのせます。
八等分の1切れをそのまま渡すのと比べると、同じりんごでも喉を通るときの大きさがまったく変わりますよね。
年齢で与えてよいかが変わるのではなく、出す形が変わると考えてみてください。
食べない子は切り方と温度を変える
匂いを嗅いだだけで食べない子は、味ではなく形と温度が合っていないことがあります。
わんちゃんは口に入れる前に、大きさと冷たさで食べるかどうかを決めていることがあるためです。
たとえば冷蔵庫から出したばかりの固いスティックを食べなかった子が、すりおろして常温に戻したら食べた、ということは起こります。
スティック、いちょう切り、すりおろしの3つを順に試すと、その子の好みが分かりますよ。
食べなかったからといって、りんごが嫌いとは限りません。
犬に合うりんごの選び方
どのりんごを買うかで、食べてくれるかどうかも、下ごしらえの手間も変わってきますよね。
選び方を3つお伝えします。
- よく熟したものを選ぶ
- 品種で甘さと固さが違う
- 皮ごと使うなら育て方を見る
選び方を知らないまま買うと、せっかく下ごしらえをしても口をつけてもらえず、食材を無駄にすることになります。
よく熟したものを選ぶ
わんちゃんに出すなら、よく熟したものを選んでください。
熟していない実は固くて噛み切りにくく、酸味も強いためです。
たとえば庭や直売所で手に入る青いままの実は、同じ2〜3mmに切っても固くて噛み切れません。
お店に並んでいるものは熟してから出荷されているので、洗って切るだけの2工程で使えます。
買う時点で熟したものを選んでおけば、下ごしらえで困ることはなくなります。
品種で甘さと固さが違う
はじめて出すなら、甘くて果肉のやわらかい品種から試してください。
りんごは品種によって甘さと酸味、果肉の固さが大きく違うためです。
たとえば「ふじ」や「王林」は甘みが強く、「紅玉」は酸味が強くてお菓子づくりに使われる品種です。
同じ2〜3mmに切っても、酸味の強いものは匂いを嗅いだだけで離れていく子がいます。
3種類を同じ厚さに切って並べてみると、その子がどれを選ぶかが1回で分かりますよ。
食べなかったときは、切り方の前に品種を変えてみる、という手もありますよ。
皮ごと使うなら育て方を見る
皮ごと使うなら、どう育てられたものかを見て選んでください。
皮は果肉と違って、表面についたものがそのまま口に入る部分だからです。
たとえば農薬が気になるので皮をむいている、という飼い主さんの声をよくうかがいます。
無農薬や減農薬のものを選べば、流水で30秒洗うだけで皮ごと使えるので、むく手間がまるごと要らなくなりますよね。
皮をむくかどうかで迷うより、皮ごと使えるものを選ぶほうが、毎日続けやすくなります。
犬にりんごの加工品を与えてよいかの線引き
では、人の食卓にあるりんごの加工品はどうでしょうか。
ここがいちばん間違いの起きるところです。
5つに分けて、与えてよいものと与えないものの線をお伝えします。
- りんごジュースは与えない
- ジャムやアップルパイは与えない
- りんご酢はそのままでは与えない
- ドライりんごは量が分からなくなる
- 塩水につけたりんごは洗ってから
果肉そのものは問題ないので加工品も大丈夫だと考えてしまいがちですが、ここを取り違えると、果物を足したつもりで砂糖を足すことになります。
| 加工品 | 与えてよいか | 条件 |
|---|---|---|
| りんごジュース | 与えない | — |
| ジャム・アップルパイ・焼き菓子 | 与えない | — |
| りんご酢 | そのままでは与えない | — |
| ドライりんご | 少量なら可 | 味つけなし。生で何枚ぶんかで数える |
| 塩水につけたりんご | 少量なら可 | 流水で洗って塩を落とす |
りんごジュースは与えない
市販のりんごジュースは、果汁100%のものも含めて与えないでください。
ジュースは果肉から水分だけを取り出したもので、同じ量でも糖の濃さが果肉とは変わるためです。
たとえば夏に凍らせてアイス代わりにしたい、という使い方をよく聞きます。
市販のジュースを使うと原材料に砂糖や酸化防止剤が並びますが、すりおろした果肉と水だけなら原材料は2つで済みます。
わんちゃんに水分を足したいときほど、果肉からそのまま作ってあげてください。
ジャムやアップルパイは与えない
ジャム・アップルパイ・焼き菓子は与えないでください。
どれも砂糖とバターを加えて作るもので、りんごの部分だけを取り出すことができないためです。
たとえばアップルパイの中身だけをスプーンですくって渡したとしても、そこには砂糖が入っています。
おやつの時間に家族と同じものを分けたいなら、焼く前のりんごを2〜3切れ取り分けておくほうが早いですよね。
取り分けるタイミングを、調理のあとではなく前にずらすだけで解決します。
りんご酢はそのままでは与えない
りんご酢は、そのままでは与えないでください。
酢は酸が強く、薄めずに口に入れるものではないためです。
たとえば人が飲むときも、5倍から10倍に薄めて飲みますよね。
わんちゃんの口に入る形にするには、そこからさらに薄める必要があります。
りんごを食べてもらうことが目的なら、酢ではなく果肉を使ってください。
ドライりんごは量が分からなくなる
味をつけていないドライりんごなら少量を与えられますが、量を果肉に換算してから渡してください。
乾燥させると水分が抜けて小さくなるので、同じ重さでも果肉のときより多くの量を食べることになるためです。
たとえば薄切りのドライりんごは1枚が指先ほどの大きさですが、これは生の1枚を乾かしたものです。
生なら1枚で終わるところを、乾いていると3枚、4枚と渡してしまいますよね。
ドライのものは、何枚ではなく、生で何枚ぶんかで数えてください。
塩水につけたりんごは洗ってから
塩水につけたりんごは、流水で洗ってからなら少量を与えられます。
変色を防ぐための塩水は、表面に塩分が残っているためです。
たとえばお弁当用に切って塩水につけたものをそのまま渡すと、果物ではなく塩分を渡すことになります。
ざるに入れて10秒ほど流水で流し、水気をきってから2〜3切れにしてください。
つけてしまったあとでも、洗えば使えます。
犬がりんごを食べてしまったときに見るところ
気づいたら食べていた、という形がいちばん多い相談です。
慌てずに見るところを3つに分けてお伝えします。
- 果肉を食べすぎたとき
- 種や芯を食べてしまったとき
- 丸のみして飲み込んだとき
何を食べたのかを切り分けないまま様子を見てしまうと、かかりつけに連絡すべきときに連絡が遅れます。
果肉を食べすぎたとき
味のついていない果肉だけなら、次の食事を軽くして、うんちの様子を見てください。
果肉そのものは与えてよいものなので、多く食べたときは量の問題になるためです。
たとえば食卓に置いていた八等分のりんごを2切れ食べてしまったとします。
味がついていなければ、次の1食を1割ほど減らして、24時間ほどうんちの様子を見ます。
見るところが変わるのは、量の問題かそれ以外かの違いです。
種や芯を食べてしまったとき
種や芯を食べてしまったときは、量にかかわらず、その日のうちにかかりつけの動物病院へ連絡してください。
種は外すものとしてお伝えしてきた部位で、果肉のように量で考えるものではないためです。
たとえば芯のついた1切れをそのまま食べてしまったなら、何粒入っていたか分からないまま時間が経つことになります。
残りのりんごの芯を見て、1切れに1粒か2粒か、だいたいの数を伝えられると相談がしやすくなりますよ。
果肉と種は、見るところがまったく違うものとして分けて考えてください。
丸のみして飲み込んだとき
大きいまま飲み込んだときは、その場で口を開けさせるより先に、呼吸の様子を見てください。
喉に詰まっているのか、飲み込めているのかで、やるべきことが変わるためです。
たとえば飲み込んだあとに普通に呼吸ができていて、水も飲めるなら、そのまま24時間ほど様子を見ます。
一方で、何度も吐くような動きをしている、口を気にして前足でかく、ぐったりしている、のうち1つでもあれば、その日のうちにかかりつけへ連絡してください。
何日様子を見てよいかはその子の年齢や持病で変わりますので、うちの子ならどこで連絡したらよいかを、一度かかりつけに聞いて決めておくと迷わずにすみます。
注意
種や芯を食べてしまったとき、何度も吐く、ぐったりしている、のどれかがあるときは、食べた量にかかわらずその日のうちにかかりつけへご連絡ください。
犬にりんごを与えるときに気をつけたい子
ここまでは、どの子にも当てはまる話をしてきました。
では、気をつけたほうがよい子はいるのでしょうか。
同じりんごでも、その子によって向き不向きがあります。
気をつけたい子を3つに分けてお伝えします。
- アレルギーが出たことのある子
- かかりつけから食事の指示を受けている子
- 子犬とシニアの子
一般的な目安だけを見て足してしまうと、その子に合わせて組まれた食事の計画が崩れてしまうことがあります。
アレルギーが出たことのある子
ほかの食材で体に合わないことがあった子は、すりおろしを小さじ半分から始めてください。
はじめての食材は量を少なくするほど、合わなかったときに気づきやすいためです。
たとえば初日に小さじ半分だけ与えて、翌日までに体をかく回数が増えていないか、うんちの状態が変わっていないかを見ます。
変化がなければ3日目に小さじ1杯、5日目に小さじ1杯半、というように増やしていきます。
はじめての食材は、量よりも増やす順番を決めておくほうが安心です。
かかりつけから食事の指示を受けている子
食事の内容について動物病院から指示を受けている子は、りんごを足す前に一度相談してください。
指示のある食事は全体の量と内容を計算して組まれているので、こちらで何かを足すとその計算から外れてしまうためです。
たとえば1日の食事量が決まっている子の場合、りんごを足すぶんだけ主食を減らすのか、それとも足さないほうがよいのかは、記事のほうでは判断できません。
かかりつけに果物を少し足してもよいかと聞いていただくのが確実です。
ここはこちらで線を引かず、かかりつけの指示を優先してください。
子犬とシニアの子
子犬は離乳が済んで主食を食べられるようになってから、シニアの子は形を残さない出し方で始めてください。
子犬はまだ食べたものへの反応が分かっておらず、シニアの子は噛む力と飲み込む力が落ちてくるためです。
たとえば生後2か月で迎えたばかりの子犬は、まず主食に慣れることが先になります。
主食をしっかり食べられるようになってから、すりおろしを小さじ半分だけのせて、その日のうんちを見ます。
何か月からという月齢よりも、主食が安定しているかどうかで決めてみてください。
マンマボーノの台所でりんごをどう使うか
ここからは、京都の工房と料理教室で、野菜や果物をどう扱っているかをお伝えします。
やり方を3つに分けます。
- すりおろしに葛でとろみをつける
- 凍らせて夏の水分補給に使う
- 皮ごと使えるものを選んでいる理由
切り方と量が分かっても、毎日続けられる形になっていなければ、結局は1回きりで終わってしまいますよね。
すりおろしに葛でとろみをつける
すりおろしたものに葛でとろみをつけると、ごはんとばらばらにならずに食べてもらえます。
すりおろしは水分が多く、そのままのせると皿の底にたまってしまうためです。
たとえばすりおろしたりんごを小鍋に入れ、水で溶いた本葛を少しずつ加えて混ぜると、とろみがつきます。
マンマボーノの「国内産 吉野本葛」は葛100%なので、味をつけずにとろみだけを足せます。
とろみは、食べる力が落ちてきた子に果物を出し続けるための工夫です。
凍らせて夏の水分補給に使う
夏は、すりおろしを薄めて凍らせたものが使えます。
暑い時期は食が落ちる子がいて、冷たいものなら口をつけることがあるためです。
たとえば製氷皿にすりおろしたりんごと水を入れて凍らせ、1個を溶かしてごはんにかけます。
市販のジュースを凍らせたものと違って、砂糖も酸化防止剤も入りません。
同じ冷たいものでも、何から作るかで中身が変わります。

夏に食が落ちる子には冷たいものから口をつけてくれることがありますので、製氷皿で凍らせて1個ずつ使ってみてください。
皮ごと使えるものを選んでいる理由
マンマボーノでは、料理に使う野菜を無農薬のものにしています。
皮ごと使いたいからです。
皮をむくかどうかで迷う時間と手間を、はじめから無くしておきたいためです。
たとえば皮をむけば表面の心配は減りますが、1個あたり2〜3分の手間が毎回かかります。
はじめから皮ごと使えるものを選べば、洗って切るだけの2工程で済みますよね。
続けられるかどうかは、手間が何工程あるかで決まります。
同じ果物では、バナナの扱い方を「犬にバナナを与えていい?皮の扱いと量の決め方、食べないときの工夫」にまとめています。
野菜のほうの考え方は「犬に大根を与えていい?生と加熱の違いと、葉・皮・おろしの扱い方」にまとめています。
手作りごはんそのものの始め方は「犬の手作りご飯レシピ|「よくない」と言われる理由と、全部作らなくていい始め方」にありますので、あわせてご覧ください。
犬とりんごについてよくある質問
犬はりんごを毎日食べても大丈夫ですか?
量を守れば毎日でも構いません。
大事なのは回数よりも、1日の合計を家族で共有できているかどうかです。
朝のうちに1日分を小皿に取り分けておくと、渡しすぎを防げます。
犬はりんごの皮を食べても大丈夫ですか?
皮はむかずに使えます。
よく洗って2〜3mmに薄く切るか、皮ごとすりおろしてください。
犬はりんごを何か月から食べられますか?
月齢よりも、主食が安定して食べられているかどうかで決めてください。
始めるなら、すりおろしを小さじ半分からにして、その日のうんちを見てあげてください。
犬にりんごジュースを与えてもいいですか?
市販のジュースは、果汁100%のものも含めて与えないでください。
水分を足したいときは、すりおろした果肉を水で薄めるほうが確実です。
犬がりんごを食べて下痢をしたらどうすればいいですか?
次の食事を軽くして、うんちの様子を見てください。
1日たっても戻らないときや、元気がないときは、かかりつけの動物病院へご相談ください。
まとめ
犬にりんごを与えてよいかどうかで迷う必要はありません。
迷うとすれば、外す部位と大きさと量の3つです。
芯を落としてから切る、主食の1割までにする、その子の食べ方に合わせた形にする。
この3つを決めておけば、今日の食卓からそのまま取り分けられます。
今日りんごを切る予定があるなら、芯を落としたあとの1切れを薄く切って、小皿に取り分けてみてください。



