わんちゃんが台所をのぞきこんで、大根を切る音のほうをじっと見ている、ということはありませんか。
犬に大根を与えてよいかで迷っている方に先にお伝えすると、大根は与えて大丈夫な野菜です。
ただ、根と葉と皮では扱いが違いますし、人の料理に入っている大根はまた別の話になるので、そこを知らないまま取り分けると、野菜を足したつもりが塩分を足していた、ということが起こります。
この記事では、生と加熱の使い分け、部位ごとの下ごしらえ、量の決め方、食べてしまったときに見るところまでをまとめました。
読み終わるころには、今日の夕食の鍋から、わんちゃんのぶんを取り分けられるようになるはずです。
犬に大根を与えても大丈夫です
結論からお伝えすると、犬に大根を与えて問題ありません。
ただし守っていただきたいことが3つあるので、先にそれをお伝えします。
- 味付けをしないこと
- 小さく切ること
- かかりつけから食事の指示を受けている子は、足す前に相談すること
この3つを知らないまま人の食事から取り分けてしまうと、大根そのものではなく、味付けや大きさのほうでわんちゃんが体調を崩してしまうことがあります。
大根はわんちゃんに与えてよい野菜で、根も葉も皮も使えます。
大根は、犬が食べてはいけない食材として挙げられる野菜ではないためです。
たとえば夕食に大根を煮るとき、味をつける前の鍋から2〜3切れ取り分けて、小さく刻んでごはんにのせる、という使い方ができますよね。
人の食事から取り分けるなら、調味料を入れる前のこの一瞬だけがタイミングになります。
つまり与えてよいかどうかで迷う必要はなく、迷うとすれば味付けと大きさと量のほうです。
ポイント
大根を取り分けるタイミングは、味をつけたあとではなく、味をつける前です。
犬に大根を与えるときの量の目安
では、どれくらいまでなら足してよいのでしょうか。
大根は与えてよい野菜ですが、量の線だけは必要です。
ここでは、量の決め方・毎日あげてよいか・食べ過ぎたときに起きることの3つをお伝えします。
- 量は主食から逆算する
- 毎日あげてもよいか
- 食べ過ぎたときに起きること
量の目安を持たないまま体によいからと足していくと、主食で足りていたはずの栄養の割合が崩れて、ごはんそのものを残すようになる子がいます。
量は主食から逆算する
大根の量は、体重から決めるよりも、いま食べている主食の量から逆算するほうが確実です。
同じ体重でも運動量や年齢によって主食の量は変わるので、体重だけでは決まらないためです。
マンマボーノでは、主食に足すものは1割までとお伝えしています。
まずフードの袋の裏にある給与量の目安を見て、いまの1食分が何gかを確かめてください。
たとえば1食で主食を50g食べている子なら、その1割にあたる5gぶんを大根に置き換えます。
主食をそのままにして大根だけを足してしまうと、1日の食事量が1割増えることになるので、足すぶんだけ主食を減らしてください。
主食の1割までにして、そのぶん主食を減らす、と覚えておけば、体重が違っても同じ考え方で使えます。
毎日あげてもよいか
毎日でも構いませんが、同じ食材を続けるよりも、何種類かを日替わりにするほうをおすすめします。
野菜を足す目的は食事の幅を広げることなので、同じものが続くとその幅が広がらないためです。
たとえば月曜は大根、水曜はにんじん、金曜はかぼちゃ、という形にすると、1週間で3種類の食材に触れられますよね。
毎日同じ大根を少しずつ足すより、同じ総量でも中身が変わります。
毎日かどうかよりも、1週間で何種類に触れているかで考えてみてください。
野菜ではなく果物を足したいときの考え方は「犬にりんごを与えていい?種と芯の外し方と、皮の扱い方・量の決め方」にまとめていますので、あわせてご覧ください。
食べ過ぎたときに起きること
量が多いと、うんちがゆるくなる子がいます。
大根は水分の多い野菜なので、量が増えるとそのぶんだけ水分も一緒に入るためです。
たとえば主食を1食50g食べている子に、目安の5gではなく45gの大根を出したとすると、量は9倍になります。
ある飼い主さんからは、生の大根を3分の1かじってしまったけれど下痢もなく元気だった、という話もうかがいますが、これは1件の話なので、同じ量でどの子も平気という意味にはなりません。
目安を超えた量を食べてしまったときは、次の食事を軽くして、うんちの様子を見てあげてください。
犬に大根を生で与えるか、加熱するか
大根は生でも加熱しても与えられますが、どちらを選ぶかで扱いが変わります。
下ごしらえ・辛味・加熱の方法の3つに分けてお伝えします。
- 生のまま与えるときの下ごしらえ
- 辛くて食べない子がいる
- ゆでる・蒸す・電子レンジの使い分け
生と加熱の違いを知らないまま出してしまうと、せっかく用意しても口をつけてもらえず、食材を無駄にすることになります。
生のまま与えるときの下ごしらえ
生で与えるなら、よく洗って、薄く切ってください。
生の大根は繊維がしっかりしていて、厚いままだと噛み切りにくいためです。
たとえば1cmの厚さの輪切りをそのまま出すと、小型犬は噛まずに飲み込もうとします。
同じ量でも2〜3mmの薄さにすれば、シャリシャリとした食感を楽しんで食べてくれますよ。
生で出すかどうかよりも、厚さをどうするかのほうが大事です。
辛くて食べない子がいる
大根は部位によって辛さが違うので、はじめは葉に近いほうを使ってください。
大根は先端にいくほど辛味が強く、葉に近い上のほうが甘いためです。
たとえば1本の大根を上・真ん中・先端の3つに分けたとき、はじめて出すなら上の3分の1を使います。
飼い主さんからも、葉に近いところや真ん中なら辛くないので薄く切ったら噛んで食べている、という声をうかがいます。
先端を出して食べなかった子が、上のほうに変えたら食べた、ということは起こりますので、食べなかったからといって大根が嫌いとは限りません。
ゆでる・蒸す・電子レンジの使い分け
加熱するなら、やわらかくなるまでゆでるのがいちばん扱いやすいです。
ゆでると辛味が抜けて繊維もやわらかくなるので、食べられる子の幅が広がるためです。
たとえば2cm角に切った大根を、竹串がすっと通るまで10分ほどゆでます。
蒸す場合も同じくらいで、電子レンジなら500Wで2分ほどが目安になります。
味はつけませんし、加熱したものは人肌まで冷ましてから出してあげてください。
生で食べない子や、歯が弱ってきた子には、加熱のほうが合います。
注意
電子レンジで温めたものは中心が熱くなっていることがあるので、必ず混ぜて人肌まで冷ましてから出してください。
犬に大根を与えるときの部位ごとの扱い
大根は根だけの野菜ではありません。
根・葉・皮・かいわれの4つで扱いが変わるので、順にお伝えします。
- 根の白い部分は、葉に近いところが甘い
- 葉は下ゆでして刻む
- 皮はむかずに使える
- かいわれは少量にとどめる
葉や皮を捨ててしまうと、使える部分を半分も使えていないことになりますし、葉つきの大根を買う意味もなくなってしまいます。
| 部位 | 生のまま | 下ごしらえ | 量 |
|---|---|---|---|
| 根(白い部分) | できる | 2〜3mmに薄く切る | 主食の1割まで |
| 葉 | 向かない | 30秒ゆでて5mmに刻む | 主食の1割まで |
| 皮 | できる | むかずに薄く切る | 根と合わせて1割まで |
| かいわれ | できる | 刻んで散らす | 2〜3本 |
根の白い部分は、葉に近いところが甘い
根は、葉に近い上3分の1から使ってください。
上から下にいくほど辛味が強くなるので、はじめて出すときほど上を使うほうが食べてもらえるためです。
たとえば1本の大根を3等分したとき、上はサラダや生食、真ん中は煮物、下は薬味に向く、というのが人の料理での使い分けですよね。
わんちゃんに出すときは上と真ん中を使って、下は人が食べる、という分け方で足ります。
どこを使うかを決めるだけで、食べてくれるかどうかが変わってきます。
葉は下ゆでして刻む
葉は、さっとゆでてから細かく刻んで与えてください。
葉は根より繊維が固いので、生のままだと噛み切れずに飲み込んでしまうためです。
たとえば沸騰したお湯に葉を30秒ほどくぐらせ、水気をしぼって5mmほどに刻みます。
農薬が気になるのでよく洗ってさっと湯がきたい、という飼い主さんの声もよく聞きますが、下ゆでは洗うことと兼ねられるので一度で済みますよ。
葉は捨てるところではなく、ひと手間かければ使えるところです。

マンマボーノのドライフードにも大根葉を入れていますが、葉は刻んでしまえば主食にも混ぜられる食材ですので、捨てずに使ってみてください。
皮はむかずに使える
皮はむかずに、そのまま使って構いません。
皮に犬が食べてはいけない成分はなく、むくかどうかは食感の好みの問題だからです。
たとえば直径6cmの大根なら、皮ごと2〜3mmの薄さに切れば皮の固さは気になりません。
加熱するなら皮ごと2cm角にして、竹串が通るまで10分ほどゆでます。
皮をむくと1本あたり2〜3分の手間が毎回かかるので、薄く切るほうが早く済みますよね。
皮をむく手間は省いてよく、そのぶん切る厚さに気を配ってあげてください。
かいわれは少量にとどめる
かいわれ大根も与えられますが、ほんの少しにしてください。
かいわれは大根の芽で、根よりも辛味が強いためです。
たとえばサラダに入っているかいわれを2〜3本、刻んでごはんに散らす程度で十分です。
ひとつかみをそのまま出すと、辛さで食べないか、口をつけても残します。
かいわれは量を足す食材ではなく、彩りを足す食材として考えてみてください。
犬に大根おろしを与えるときのコツ
大根おろしは、噛む力が落ちてきた子にも出しやすい形です。
汁をどうするかと、どれくらいのせるかの2つをお伝えします。
- 汁は軽くきってから使う
- 少しずつ試す
汁ごとたっぷりのせてしまうと、ごはん全体が水っぽくなって、主食のほうを残してしまうことがあります。
大根おろしは、汁を軽くきってから、ごはんに少しだけのせてください。
おろすと量の感覚がつかみにくくなるので、気づかないうちに多くなりやすいためです。
たとえば5cm分の大根をおろすと、小型犬の1日の目安を大きく超えてしまいます。
おろしたうちの一部だけを使って、残りは人が食べる、という形にすると量が安定しますよ。
辛味が気になるときは、おろしてから10分ほど置くと落ち着きます。
おろすこと自体はよい出し方で、気をつけるのは汁と量の2つだけです。
犬が食べやすい大根の切り方
大根でいちばん気をつけたいのは、辛味でも量でもなく大きさです。
切り方を3つに分けてお伝えします。
- スティックは丸のみに注意
- 薄いいちょう切りがいちばん扱いやすい
- よく噛まない子には、形を残さない
大きさを合わせずに出してしまうと、噛まずに飲み込んでのどに詰まらせることがありますが、これは大根そのものの危険ではなく、切り方で防げる危険です。
スティックは丸のみに注意
スティック状に切るなら、口の大きさより長く、太さは細くしてください。
短くて太い形は、そのまま飲み込める大きさになってしまうためです。
たとえば体重4kgのトイプードルなら、長さ5cm・太さ5mmほどの細いスティックにします。
同じ5cmでも太さ2cmのスティックだと、噛まずに飲み込んでしまう子がいます。
スティックは食感を楽しめる形ですが、太さだけは必ず細くしてあげてください。
薄いいちょう切りがいちばん扱いやすい
どの切り方にするか迷ったら、薄いいちょう切りを選んでください。
薄ければ噛み切れますし、小さければ飲み込んでも詰まらないので、2つの危険を同時に外せるためです。
たとえば直径6cmの大根を2〜3mmの輪切りにして、4等分します。
1切れが1.5cm四方ほどになるので、小型犬でもそのまま口に入れて噛めますよ。
迷ったときの決まった形として、薄いいちょう切りを覚えておいてください。
よく噛まない子には、形を残さない
早食いの子や歯が弱ってきた子には、形を残さない出し方にしてください。
噛むことを前提にした切り方は、噛まない子には意味がないためです。
たとえばゆでた大根をフォークの背で潰してペースト状にすると、丸のみしても詰まりません。
2〜3mmのいちょう切りでも噛まずに飲み込んでしまう子なら、形を残さない出し方に切り替えてあげてください。
生のまま出したいときは、すりおろして汁をきる形が同じ役目をします。
切り方はその子の食べ方に合わせるもので、すべての子に同じ形を出す必要はありません。
犬に人の料理や加工品の大根を与えてよいかの線引き
では、人の食事に入っている大根はどうでしょうか。
ここがいちばん間違いの起きるところです。
人の料理と加工品を5つに分けて、与えてよいものと与えないものの線をお伝えします。
- おでんや煮物は、だしに塩分が入っている
- 漬物とたくあんは塩分が多い
- 刺身のつまは洗ってから
- 味噌汁に入っているものは与えない
- 切り干しは水で戻してから少量だけ
大根そのものは問題ないので、人の料理の大根も大丈夫だと考えてしまいがちですが、ここを取り違えると、野菜を足したつもりで塩分を足すことになります。
| 人の料理・加工品 | 与えてよいか | 条件 |
|---|---|---|
| おでん・煮物 | 与えない | 味をつける前に取り分ければ可 |
| 漬物・たくあん | 与えない | — |
| 味噌汁 | 与えない | — |
| 刺身のつま | 少量なら可 | 水で洗って汁と醤油を落とす |
| 切り干し大根 | 少量なら可 | 味つけなし。15分水で戻す |
おでんや煮物は、だしに塩分が入っている
おでんや煮物の大根は、味がついているので与えないでください。
大根は煮汁をよく吸う野菜なので、見た目は白くても中まで味が入っているためです。
たとえば家で大根を煮るとき、だしに醤油やみりんを入れる前に2〜3切れ取り分けておけば、同じ鍋からわんちゃんのぶんが作れますよね。
コンビニのおでんの大根をあげてよいかという相談は本当に多く、大根自体は大丈夫らしい、という理解のまま迷っている方がそれだけいるということだと思います。
取り分けるタイミングを、味つけのあとではなく前にずらすだけで解決します。
漬物とたくあんは塩分が多い
漬物とたくあんは与えないでください。
漬けるという調理そのものが、塩を使って水分を抜く作業だからです。
たとえば食卓にたくあんを3切れ出していて、1切れ落としただけでも、わんちゃんは拾って食べてしまいます。
大根の酢漬けを食べてしまった、という相談も実際にありますので、食卓に置くときの置き場所から気をつけてあげてください。
漬物は、わんちゃんにとっては大根ではなく、塩分の多い食品だと考えてください。
刺身のつまは洗ってから
刺身のつまは、水で洗ってからなら少量を与えられます。
つまは大根を細く切っただけのものですが、刺身の汁や醤油がついていることがあるためです。
たとえばお刺身のパックからつまを取り出して、ざるに入れて10秒ほど水で流し、水気をきってから3〜5本を刻みます。
醤油をかけたあとの皿に残ったつまは与えません。
つま自体は大根なので、ついているものを落とせば使えます。
味噌汁に入っているものは与えない
味噌汁の大根は、具も汁も与えないでください。
味噌汁は味噌の塩分が全体に回っていて、具だけを取り出しても塩分が残るためです。
たとえば大根に水分を含ませて出したいなら、味噌汁ではなく、かつお節でとっただしで10分ほど煮たものを使ってください。
同じ汁で煮た大根でも、味噌を入れるかどうかの1点で、出せるものと出せないものに分かれます。
汁物で水分を足したいときほど、味をつけていないものを選んであげてください。
切り干しは水で戻してから少量だけ
味をつけていない切り干し大根なら、水で戻して刻めば少量を与えられます。
切り干しは生の大根を干しただけのもので、塩を使っていないためです。
たとえば乾いたまま出してしまうと、水を吸ってお腹の中でふくらみます。
15分ほど水に浸して戻し、やわらかくなってから5mmに刻んで、ほんの少しだけ使ってください。
味つきの煮物になっているものは与えません。
切り干しは乾物なので、戻す工程だけは省かないでください。
犬が大根を食べてしまったときに見るところ
気づいたら食べていた、という形がいちばん多い相談です。
慌てずに見るところを3つお伝えします。
- 何を食べたか(大根そのものか、味のついたものか)
- どれくらい食べたか
- そのあとの様子
味のついたものを食べたのか、大根そのものを食べたのかを切り分けないまま様子を見てしまうと、連絡すべきときに連絡が遅れます。
まず、食べたものに味がついていたかどうかを切り分けてください。
大根そのものなら量の問題ですが、味がついていたものは塩分の問題になるので、見るところが変わるためです。
たとえば生の大根を少しかじっただけなら、次の食事を軽くして、24時間ほどうんちの様子を見ます。
一方で漬物やおでんの大根を食べてしまったときや、元気がない・何度も吐くといった様子があるときは、量にかかわらずその日のうちにかかりつけの動物病院へ連絡してください。
何日様子を見てよいかはその子の年齢や持病で変わりますので、うちの子ならどこで連絡したらよいかを、一度かかりつけに聞いて決めておくと迷わずにすみます。
注意
元気がない、何度も吐く、ぐったりしている、のどれかがあるときは、食べた量にかかわらずその日のうちにかかりつけへご連絡ください。
犬に大根を与えるときに気をつけたい子
同じ大根でも、その子によって向き不向きがあります。
気をつけたい子を3つに分けてお伝えします。
- アレルギーが出たことのある子
- かかりつけから食事の指示を受けている子
- 子犬とシニアの子
一般的な目安だけを見て足してしまうと、その子に合わせて組まれた食事の計画が崩れてしまうことがあります。
アレルギーが出たことのある子
ほかの食材でアレルギーが出たことのある子は、2〜3mmに薄く切ったもの1切れから始めてください。
はじめての食材は量を少なくするほど、合わなかったときに気づきやすいためです。
たとえば初日に1切れだけ与えて、翌日までに体をかく回数が増えていないか、うんちの状態が変わっていないかを見ます。
変化がなければ3日目に2切れ、5日目に3切れ、というように増やしていきます。
はじめての食材は、量よりも順番を決めておくほうが安心です。
かかりつけから食事の指示を受けている子
食事の内容について動物病院から指示を受けている子は、大根を足す前に一度相談してください。
指示のある食事は全体の量と内容を計算して組まれているので、こちらで何かを足すとその計算から外れてしまうためです。
たとえば1日の食事量が決まっている子の場合、大根を足すぶんだけ主食を減らすのか、それとも足さないほうがよいのかは、記事のほうでは判断できません。
かかりつけに野菜を少し足してもよいかと聞いていただくのが確実です。
ここはこちらで線を引かず、かかりつけの指示を優先してください。
子犬とシニアの子
子犬とシニアの子には、生ではなく、やわらかく加熱したものを出してください。
どちらも噛む力や飲み込む力が、成犬とは違うためです。
たとえば子犬なら、離乳が済んで主食を食べられるようになってから、2cm角を1切れだけやわらかくゆでて潰したものを出します。
シニアの子も同じで、生のスティックではなく、竹串が通るまで10分ほどゆでたものを潰すほうが食べやすくなりますよ。
年齢で与えてよいかが変わるのではなく、出す形が変わると考えてみてください。
マンマボーノの台所で大根をどう使っているか
ここからは、京都の工房で実際に大根をどう使っているかをお伝えします。
やり方を3つに分けます。
- だしで炊いて、水分ごと食べてもらう
- 葛でとろみをつけて飲み込みやすくする
- 無農薬の野菜を選んでいる理由
切り方と量が分かっても、毎日続けられる形になっていなければ、結局1回きりで終わってしまいます。
だしで炊いて、水分ごと食べてもらう
大根は、味をつけていないだしで炊くと、水分ごと食べてもらえます。
大根は煮汁を吸う野菜なので、だしで炊けばだしごと口に入るためです。
たとえばご家庭でも、かつお節でとっただしに2cm角の大根を入れて、竹串が通るまで10分ほど炊けば同じことができますよね。
マンマボーノの「犬と猫のプレミアム料理 京都舞鶴港 鰤と大根の炊いたん」は、原材料が鰤・大根・かつおぶし・昆布・椎茸の5つだけで、水分は78.5%です。
だしで炊くという1つのやり方で、大根を食べてもらうことと水分を足すことが同時にできます。
葛でとろみをつけて飲み込みやすくする
炊いた大根に葛でとろみをつけると、飲み込みやすくなります。
とろみがあると、具と汁がばらばらにならずに口へ入るためです。
たとえば炊いた大根の鍋に、水で溶いた吉野本葛を少しずつ加えて混ぜると、とろみがつきます。
マンマボーノの「京都笠置 鹿肉と無農薬野菜の煮込み」は、鹿肉・大根・さつま芋・鶏だし・本葛澱粉の5つで作っています。
にんじんを一緒に炊くと彩りも出ますので、色の薄いごはんになりがちな方は試してみてください。
とろみは、食べる力が落ちてきた子に大根を出し続けるための工夫です。
無農薬の野菜を選んでいる理由
マンマボーノでは、料理に使う野菜を無農薬のものにしています。
皮ごと使いたいからです。
農薬が心配なのでよく洗ってさっと湯がくようにしている、という飼い主さんの声をよくうかがいます。
たとえば皮をむけばその心配は減りますが、1本あたり2〜3分の手間が毎回かかります。
はじめから皮ごと使える野菜を選べば、洗って切るだけの2工程で済みますよね。
皮をむくかどうかで迷うより、皮ごと使えるものを選ぶほうが、毎日続けやすくなります。
手作りごはんそのものの始め方は「犬の手作りご飯レシピ|「よくない」と言われる理由と、全部作らなくていい始め方」にまとめていますので、あわせてご覧ください。
犬と大根についてよくある質問
犬は大根を毎日食べても大丈夫ですか?
量を守れば毎日でも構いませんが、同じ食材を続けるよりも、にんじんやかぼちゃと日替わりにするほうをおすすめします。
1週間で何種類の食材に触れたかで考えてみてください。
犬は大根の皮を食べても大丈夫ですか?
皮はむかずに使えます。
ただし皮の近くは繊維が固いので、生なら2〜3mmに薄く切る、加熱ならやわらかくなるまでゆでる、というように厚さと加熱でおぎなってください。
犬は刺身のつまを食べても大丈夫ですか?
水で洗って、醤油や刺身の汁を落としてからなら少量を与えられます。
醤油をかけたあとの皿に残ったものは与えないでください。
犬は大根を食べても辛いですか?
先端にいくほど辛味が強いので、葉に近い上のほうを使ってください。
おろしたものは、10分ほど置くと辛味が落ち着きます。
犬が大根を食べたら下痢しますか?
量が多いと、うんちがゆるくなる子がいます。
味のついていない大根を少しかじった程度なら、次の食事を軽くして様子を見てあげてください。
まとめ
犬に大根を与えてよいかどうかで迷う必要はありません。
迷うとすれば、味付けと大きさと量の3つです。
根も葉も皮も使えますので、味をつける前に取り分けて、その子の食べ方に合わせた形にして、主食の1割までにとどめてください。
今日の夕食で大根を煮る予定があるなら、調味料を入れる前に2〜3切れ、わんちゃんのぶんを取り分けてみてください。



